キミの心に届くまで
そういう考えがマジメだって言われる根源なのかな……?
だとしたら、これは性格だから仕方ないよね。
先生に用事を頼まれることも多いし、いわばあたしは雑用係りみたいなもの。
本当は嫌だけど、頼めばやってくれるって先生もわかってるから、期待されたような眼差しで見られて断りきれない。
とことん損な役回りだなって思うけど、仕方ないかと割り切ってる自分もいて。
どこか冷めてるんだよね、あたしって。
「陽良は本当頼りになるお姉さんって感じだよ〜!美人なのにツンツンしてないし」
「はいはい。お世辞はいいから、さっさと席に着いて教科書しまいなよ」
「えー、お世辞じゃないのに〜!」
ふくれっ面をする顔も可愛くて、なんだかすごく胸が痛い。