キミの心に届くまで


週が明けた月曜日。


昨日も何度か電話したけど、すずは一度も電話に出てくれなかった。


こうもあからさまに避けられると、さすがに心が折れそうになる。


だけど、ちゃんと向き合いたい。


電話がダメなら、勇気を出して直接。



「おはよう〜」



クラスメートが次々とやって来る中でも、すずは一向に姿を現さない。



予鈴が鳴ってHRが始まっても、あたしの前にすずの姿はなかった。



学校にも連絡は来ていないみたいで、先生はいつも一緒にいる隣の席の派手な女子に理由を訊ねていたけど。



「知りませーん。頻繁に連絡を取る仲じゃないので」



そう言われて、理由を追求するのを諦めたようだった。


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