キミの心に届くまで
今、嫌って……。
ーーズキッ
胸が痛んで、息が苦しい。
そりゃそうか。
ひどいことを言ったのは事実だし、まだ友達で居てくれるなんて思ったあたしは都合が良すぎるよね。
肩を落としながら目を伏せる。
きっぱり否定されるって、こんなにもツラいことだったんだね。
今になって、すずの心の痛みがわかったような気がした。
「親友になってくれなきゃ許さないから」
「えっ……?」
「友達はもう卒業しよ!これからはあたしと陽良は親友ね」
親、友……?
あたしと、すずが?
そう言ってニッコリ笑ったすずの笑顔は、今まで見た笑顔の中で一番輝いていた。