キミの心に届くまで


委員会なんて誰もやりたがらないし、このクラスでは特に決めるのに揉めそう。



先生の言い付け通りおどおどしながら前に出るイワイ君を見て、仕方なくあたしも立ち上がった。



あたし達が教卓の前に立っても、みんなは知らん顔で楽しそうに話しているだけ。



「では、今から委員会を決めたいと思います……」



「えー、マジで〜?あんた、もう別れたの〜?」



「早すぎ〜!」



あたしの声はクラスの騒音によって掻き消された。


少数の人はちゃんと聞いてくれてるけど、大多数の人は委員会なんてどうでもいいといった様子。


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