キミの心に届くまで
だけど今さらもう嫌だとは言えなくて、名前を書かれた時点で風紀委員はあたし達に決まったも同然だった。
アリスさんは悔しそうに唇を噛み締めていたけど、郁都に対して文句を言うこともなく。
反省したのかはわからないけど、そのあとは驚くほど静かになった。
そんな中、そのあとの委員会決めは思っていたよりもスムーズに終わってしまった。
「にしても、お前が風紀委員なんてマジウケんだけど!どういう風の吹き回しだよ」
「お前には関係ねーだろ」
決め終わったあと席に戻ると、後ろからそんな会話が聞こえて来た。
「風紀正す奴の風紀が乱れてるって、問題大アリじゃね?」
赤メッシュ、もとい清水はそう言ってケラケラ笑った。