キミの心に届くまで
ーードキドキ
あぐらをかいて座る郁都の膝の上に抱きすくめられ、力強く容赦ない瞳で心臓を射抜かれた。
反則だよ、そんなの。
「な、なに……?どうしたの?」
「なんだよ、さっきの」
「え……?」
さっきの……って?
わけがわからなくてポカンとする。
「放課後、あいつと図書館に行くんだろ?」
「え……あ、うん」
「なんで?」
「なんでって……資料を探しに」
ザッキーとのやり取りを郁都も聞いてたはずなのに、確認するように訊き返して来る真意がよくわからない。