キミの心に届くまで


じ、自殺……?


自殺って……。


自分で自分の命を絶ったってこと……?



「な、なんで……?」



無意識に口から漏れた言葉。


突然聞かされた郁都の過去に頭はショート寸前。


息をするのも忘れて、立っているのがやっとだった。



「理由はたくさんあるけど、郁都の親が厳しかったみたいで色々言われてたみたいだよ。他にも受験のストレスとか、妬んでた女子から悪質なイジメを受けてたみたいで……」



そこまで言うと、清水は悔しそうに顔を歪ませた。


助けられなかったことを後悔しているように。



「俺も郁都も、それを知ったのは亡くなったあとなんだけど。小町は負けず嫌いでなんでもひとりで溜め込むような奴だったから、俺らに言いにくかったんだろうな……」



清水は今にも泣き出しそうな顔をしながら顔を伏せた。



胸が押し潰されそうで、やりきれない。


郁都の気持ちを考えると、自然と涙が溢れて来た。



前に『なんでもひとりで溜め込んで、心が潰れた奴を知ってる』って言ってたよね。


それは小町さんのことだったんだね。


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