キミの心に届くまで
悲しい決意
あれから塞ぎ込むことが多くなった。
ダメだってわかってる。
考えても仕方ないんだって。
清水に言われた通り、郁都のことを信じようとした。
『前を向いて進んでる』
自分に何度もそう言い聞かせて、郁都の前で泣きそうになるのを堪えて笑っていた。
大丈夫、大丈夫って。
ただ、信じていればいいんだって。
郁都があたしを求めてくれるなら、ずっと側にいようって。
迷わないって。
「またボーッとして!陽良ったら、最近本当に変だよ〜!どうしたの?」
週末の土曜日。
久しぶりにすずとカフェに来ていた。
アイスカフェラテを飲みながら、すずが心配そうにあたしの顔を覗き込む。
「うん……だよね。自分でもそう思う」
もう、隠しておくのは限界だった。
ひとりで抱え込むにはあまりにも深くて大きくて、弱すぎるあたしの心じゃ受け止めきれない。