キミの心に届くまで
いろいろガマンして来たものが、一気に爆発して涙が止まらなかった。
どこをどう走ったのかなんてわからなくて、ただ目の前に広がる真っ暗な闇の中をさまよった。
息が切れて胸が苦しい。
足が痛くて、心が痛くて。
どこでもいい。
もう、いなくなりたい。
何も考えたくない。
苦しいよ。
「はぁはぁ」
どれだけ息が切れても、足がもつれて転びそうになっても、あたしはひたすら走り続けた。
周りの景色が賑やかになって、辺りを明るく照らし出す。
繁華街の横の側道を走っていると、細い路地を見つけてそこに入った。
「はぁはぁ……く、くるし」
自然と足が止まってその場に座り込む。
体力が限界に来ていた。