キミの心に届くまで
「えー、じゃあ好きな人は?今まで何人ぐらいの人と付き合ったの?」
「都会だと、オシャレな人が多そうだから羨ましいよ〜!」
「好きな人は……いる、かな」
恋バナが好きなのは田舎の女子も同じみたいで、根掘り葉掘り色んなことを聞かれた。
そのあともすごく盛り上がって、みんなの好きな人や彼氏の話を聞いた。
ユノちゃんはケンちゃんのことが好きみたいで、いつも素直になれずに口ゲンカばかりしているらしい。
「いい加減告白して、さっさと付き合っちゃえば〜?見てるこっちが焦れったいよ」
「ムム、ムリだよっ」
ユノちゃんの顔が真っ赤に染まる。
少しだけ……羨ましかった。