キミの心に届くまで

「なんで俺に聞かねーんだよ？俺のことだろ？ソウに聞いてんじゃねーよ！」



郁都はそう言ってあたしを睨んだ。


言い分は良くわかる。


勝手に聞いたことも悪いと思ってる。


だけど……っ。



「ムリに……決まってるじゃんっ！傷を掘り返すようなことをして……郁都を傷付けるなんてこと……あたしには出来ないよ。好きだからこそ……郁都には聞けなかったの」



「…………」



それにね、郁都に聞いて『お前には関係ねーだろ』って拒絶されるのが怖かった。


雰囲気やオーラが、何も聞くなって語ってたから余計に怖かったんだ。