キミの心に届くまで
自信を持って郁都の胸に飛び込みたいの。
やっとあたしを解放した郁都と山道を歩き、座れそうな大きな岩の上に並んで座った。
木々の間から射し込む灼熱の太陽が、容赦なく肌を焼いて行く。
「まず最初に言っとく」
そんな中、最初に口を開いたのは郁都。
あたしは緊張しながら、郁都の声に耳を傾けた。
「お前がどう思ってようと、俺はちゃんと好きだから」
うっ。
そんなストレートに言われたら反応に困る。
恥ずかしくて、胸の奥から気持ちが溢れて来る。
「小町に未練なんてねーし、陽良は誰の身代わりでもない」
「…………」