キミの心に届くまで
ぶっきらぼうで無愛想なキミが見せてくれた本音は、あたしにとって嬉しいものばかりで。
このまま知らずにいたら、ずっとずっと追いかけ続けるだけだった。
この心がキミに届くことはないと嘆きながら過ごしていたはず。
「届いたよね……?」
今確実に、間違いなくあたしの想いは郁都に届いた。
遠回りもして、たくさん傷付いて……。
流した涙もたくさんあるけれど、あたしは今間違いなく幸せだって胸を張って言えるよ。
「届いたって何が?」
「あたしの気持ち」
郁都はわけがわからないといったように眉をひそめた。