キミの心に届くまで


「会いたい時に会えないけど……それでもいい?」



背中に手を回してギュッと抱き着く。



「電車で2時間なんて、いつでも来れるだろ?大した問題じゃねーよ」



優しい振動と声が耳に届いた。


それだけで幸せだなって思える。



「あたしも……会いに行くね」



「おう。つーかお前、他の男に隙見せんなよ?」



「み、見せないよ!大丈夫」



ムッとした様子の郁都に慌てて返す。


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