キミの心に届くまで
お弁当箱をサッと片付けて立ち上がった。
だけど、片桐は寝転んだままの体勢で動こうとしない。
「片桐は戻らないの?」
「俺、遅刻とサボリの常習犯」
「出席日数足りなくなるよ?」
「別にどうでもいい。それにお前には関係ねーだろ」
確かにそうだけどさ!
そんな風に言うことなくない?
余計なお世話かもしれないけど、一応心配してあげてるんだからね。
「まぁいいけどね、片桐がどうなろうと知ったこっちゃないし」
気にしたあたしがバカだったよ。
「じゃあね」
そう言って屋上を後にしたあたしは、ゆっくり階段を下りて教室に戻った。