キミの心に届くまで
廊下を歩いて玄関へ向かっている途中、曲がり角に差し掛かったところで誰かの背中がすぐ目の前にあった。
ーードンッ
あっと思った時には遅くて、気付いた時にはその背中にぶつかってしまっていた。
反動で後ろによろけてしまったあたしは、バランスを崩してそのまま尻もちをつく。
「いたたたた」
もう、なんでこんなところに人が立ってるかな。
前をよく見なかったあたしも悪いけど、こんなところに立ってたら危ないじゃん。