キミの心に届くまで


「陽良は、いつもどこか冷めてるよね〜!もっとオシャレとかして可愛くなろうよ!あ、良かったら今度一緒に買い物行かない?陽良に似合う物、選んであげる〜」



この無神経さが本当にイライラする。


空気が読めないって、すずみたいな子にピッタリな言葉だ。



「興味ない。それに……すずみたいに、みんなから可愛いと思われたくもないし。愛想振りまいて、キャピキャピするなんてごめんだよ」



自分でも嫌味な言葉だってわかってる。


だけど、止まらない。



止められなかった。


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