キミの心に届くまで


「それはちょっと言い過ぎじゃない?」



黙り込むすずとあたしの耳に、突然背後から声が聞こえた。



振り返るとそこには、隣の席の派手なグループの女子が3人いて。



「そうそう!ひどいよ」



「大橋さん、美人だからってお高くとまってない?感じ悪すぎ」



3人からの突き刺すような視線を感じて心が怯む。



「レナちゃん、ウイちゃん、マナちゃん、あたしは大丈夫だよ〜!」



さっきまでの悲しげな顔はどこへやら。


すずはまたヘラヘラ笑って3人に傷付いていないことをアピールする。


ほらね、すずはいつだって誰かから助けてもらえる。


守ってあげたくなるような可愛い子だから。


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