キミの心に届くまで
なんであたしは、すずに対してそんなことを……?
前まではそんなことなんてなかったのに……どうして?
そんな自分の醜さとか汚さに嫌気がさして、机の横にかけてあったカバンをひったくるように掴むと、勢い良く教室を飛び出した。
もう何もかもが嫌だ。
もうやだ。
もうやだっ……!
なんでうまくいかないんだろう。
なんでダメなんだろう。
こんな自分、本当は大っ嫌いだよ。
すずが悪いわけじゃない。
すずが嫌いなわけじゃない。
あたしが一番許せなくて一番大嫌いなのは……。
紛れもなく……あたし自身。