【完】一粒の雫がこぼれおちて。
白鳥さんは1度ぽかんとして。
「あははっ! そうだよね、彼氏の悪口なんて聞きたくないよね。ごめんね、しずくちゃん。」
「いえ……。」
フレンドリー過ぎる白鳥さんに、しずくは未だにたじたじ。
過去にあんなことがあって、上手く接することが出来ないんだろう。
「やっと見つけた!! ちょっと、美嘉先生!」
そんなとき、向こうから走って来た白衣の男。
僕たちよりは当然年上だけど、他に働く人たちと比べれば、幾分若い気がする。
「あら、昴くん。」
「〝あら〟じゃないです!! 一体、今までどこで何してたんですか!!」
「じゃあねっ、和泉くん! しずくちゃん! あたし逃げる!」
「ちょっ!? 美嘉先生!?」