【完】一粒の雫がこぼれおちて。
――愛ってものは、難しい。
恋は一つしか無いけど、
愛は色んな形で、たくさんあって。
「しずく……。」
どの愛も、大切なものなんだ。
友だちに対するものも。
家族に対するものも。
恋人に対するものも。
どれも、かけがえのない想い。
生きているからこそ、伝えられる想い。
「ねぇ、和泉くん。」
「……何?」
「今日、連れて来てくれてありがとう。」
「…………別に。」
日だまりのような
ホット系女子、倉橋しずく。
「大好き、和泉くん。」
そんな彼女が、
アイス系男子と呼ばれる僕の恋人。
自分でも、少し信じられないけど。
「……うるさい。そんなこと、知ってる。……あと、僕もだし。」
それでも僕は、君が好きだから。
僕は、君を守りたいと思う。
心から
君が好きだから。
【END】