初恋ドラッグ

帰り道のケンカ

―放課後―




「部活の時間もそろそろ終わりか…」




アタシは、自分の所属している女子卓球部の部室でボソッと呟いた


今日は琥珀たちと一緒に帰る約束をしている



だけど……だけど……!!



なんで十六夜を誘ったんだよぉっ!!




「千歳、顔怖い……」




「え」




怖いもの大好きな副部長に言われるぐらい、酷い顔してたのかな…




そして、部活終了後…




「千歳ちゃん、遅いですよ!!」




裏門の前で一人、みんなを待っているであろう琥珀を見つけた


いや…、遅いって言われても、部活の終わりが早い美術部とは違うから……




「終わりの早い美術部と比べられても……ですか?」





驚いた
琥珀がアタシの思ってることをズバッと当ててくるなんて…




「よく分かったね」




「当たり前です!!何年一緒に居ると思ってるんですか!!」





「ごめん、ごめん」




幼馴染み兼親友である琥珀には隠し事は出来ないな……




「千歳ー!!琥珀ー!!」




「茜、春乃、十六夜……ってなんで満と悠璃と翔が居んの!?」




茜に呼ばれて振り向くと、橡満(つるばみ みちる)と二藍悠璃(ふたあい ゆうり)と緋咲翔(ひざき かける)が茜たちと一緒に居た




「ちょっ!!聞いてないんですけど!?」





「だって言ってないし」





「まあまあ、千歳。ええやん、な?」





相変わらず適当だな、茜は……



まぁ、いっか
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