bizarre love triangle
「もー、ちゃんと聞いて!

私を選んでー。この人、怖いー。

私の方がずっと楽しいでしょ?

ねー。二股公認なんて聞いたことなーい。

ありえなーい!」

優衣は浩の腕を引っ張り続けた。

浩の体は暴風雨の時の柳の木のように
揺れまくっていた。

恵美は優衣を見つめた。

「私も浩君もこのことは解決済みだから、
後は東さんしだい。

東さんが浩君を諦めるなら私は浩君を
独占するだけ」

「そんなこと絶対させなーい!」

優衣は浩に一度も見せたことのない鬼
のような表情で大股を広げて叫んでいた。
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