bizarre love triangle
浩は何故か冷静に結果を受け止めて
いる自分に驚いていた。

コンテストと言っても所詮はテレビ
番組のコーナーの一つに過ぎないので、
番組で取り上げている二つのグループ
が選ばれるのは当然のことであったし、
自分も最初からそう予想して口にして
いたのだ。

三位がフォークグループになったのも
理解出来た。

無難な音楽をコンテストでは選択した
のだ。

所詮はその程度のコンテストであり、
所詮テクノなど一般的に受け入れられる
ジャンルではないのだ。

隣では恵美が涙を堪えて立っているのが
分かった。

浩は恵美の頭を撫でて頷いた。

浩は客席を見渡した。
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