bizarre love triangle
そして、自分も恵美と同様に大阪に住む
両親と暮らすことは選択肢の一つで
あったが、急にそれを恵美に迫られて、
浩は返答に困ってしまい何も言えなかった。

「浩くん・・・」

さらに何かを言いたげな恵美に良子が
声をかけた。

「恵美、そろそろ行こう。

浩君も飛行機の時間あるだろうから」

恵美は振り返って頷いてから

「九月一日が新学期なんだって。

引越しするのに一回だけ札幌に戻るの。

でも大阪に行く日は平日で札幌では
二学期がもう始まってるから、会えるのは
学校で最後の挨拶をする日だけになるの」

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