bizarre love triangle
浩と優衣は和田の顔を見ながら握手を
した。

「よし、これで二人の間に何の
わだかまりも、問題もなくなった。

早く練習すれよ、吉村!」

和田は二人に親指を付きたてながら、
理科実験室を出て行った。

優衣はドアが閉まると同時に浩に
寄り添い、浩の右頬を見つめた。

「浩君、大丈夫?私の為に・・・」

優衣は目に一杯涙を浮かべた。

「優衣、もう泣かないで。

また先生来たら大変なことになるから」

「うん、・・・ごめんね」

優衣が涙を拭っていると浩は自分の
鼻に熱さを感じた。

「なんか変だなあ」

< 75 / 215 >

この作品をシェア

pagetop