アンタに惚れるとか絶対ないんだから!!
俺でもってなに?
でも、いつもの俺らしくないような
顔をしてるんだろう。
考えていると、芹沢は深呼吸をして、
「浅野君、私、ほんとに浅野君のこと大好きだった。だから…っ!」
「ん。ありがとう。」
「…し、幸せになってね!」
「あたりまえ!」
ありがとう。芹沢のほんとの気持ちはわかっていたけど、気づかないふりをした。
俺がカフェから出ていくと、芹沢が一人、
「ばかだなぁ。あんなとこで気づかないふりしてくれるなんて優しすぎるよ。
また、すきになっちゃうじゃん。」
俺が帰り際においていったお礼の千円札をみて、つぶやいていたのを、
俺は知らない。
ー浅野 秋side終ー