愛しい君へ贈る詩
「俺もあんたも今日はぶつかる日だな」
「えっ?……あっ…」
結衣が顔を上げると、そこには恭輔がおり、驚きを隠せないでいた。
「恭輔くん…」
「……あんたも俺のこと知ってるのか。朝、騒がなかったから、てっきり興味がないのかと思ってたけど…」
「あ…ごめんなさい。実は、朝の時点では、恭輔くんの名前と顔を知らなかったの。今朝のこと噂になってるみたいで、あずみから聞いて知りました」
「…あずみと知り合いなの?」
「うん、あずみは私の唯一のお友達」
「へぇー…。蓮とは?」
「蓮…って蓮くんのこと?」
恭輔に唐突に訪ねられた結衣は、頭の中にクレッションマークが浮かんでいた。
そんな結衣の予想外の返しに、恭輔は溜め息をつきながら、訂正した。