愛しい君へ贈る詩
「自分の立場が悪くなるとだんまりかよ!ふざけんなっ!」
「………」
「若鍋、もうその辺にしておけ」
「先生…でも…」
「後はこっちで引き受ける。今、ご家族には連絡をするから、お前は藍原と帰れ」
「藍原さん、若鍋くんと一緒で大丈夫?」
「…はい…。蓮くん、もう帰ろう?」
「っ……俺は絶対にお前らを一生許さないからなっ!」
「藍原さん、立てる?」
保健の先生の言葉に結衣は首を横に振った。
「そう…」
「結衣ちゃん、ジャージのファスナー閉めるからちょっと離して。……はい、そしたら俺の首に腕回してしっかり掴まって?」
結衣は蓮の言葉に頷くと、腕を蓮の首に回した。
そしてそのまま蓮は結衣のことをお姫様抱っこして立ち上がった。