男装ホスト★
お呼ばれ
*
「…ごめんなさいね。ミリアを持たせちゃって…」
淳子さんはすまなそうに言いながら、家の戸の鍵を開けた。タクシーに乗って連れてこられた真野親子の家は豪邸だった。
私はタクシーを降りてあまりの敷地の広さに驚いた。
…2人で住んでるのかな?
確か淳子さんは離婚してるはず…。
「いえ、お構いなく。失礼します」
ミリアをいわゆるお姫様抱っこをしながら私は一歩中に入った。
…………。
言葉も出なかった。
人ってこういうウチに住めるんだ…。
私の六畳一間とは大違い。
門と玄関まで十メートルはあるだろうか。
石畳が続いている和風庭園。
そんな感じだった。