男装ホスト★
「そこに置いといて」
淳子さんはまるでミリアをもののように言った。私は言われた通りにソファに彼女を寝かせた。
「…僕外にいましょうか?」
淳子が着替え始めたからである。男としてここにいるからにはマズイだろう。
「大丈夫よ。だってアナタ女でしょ」
「…え」
私は固まった。
「そう見えますか?悲しいなぁ」
なんて言ってみるが、淳子には通じなかった。
「黙っててあげるから私に付き合いなさい」
「…脅迫ですか」
淳子は四十過ぎだというのに恐ろしく美しい笑みを見せた。まるで魔女。
「…文句は言わせないわ」