男装ホスト★

俺様と篤さんはこの店のNo.1とNo.2を他のホストより圧倒的な差で維持しており、私はNo.3から上はいけないでいた。


「"ノンアルのゆうき"ってね」

「…なにそれ?」

「お酒も飲まずにシリウスのNo.3に登り詰めた期待の新人ゆうき、だってさ」

「新人でもなくなってきたけどなぁ~」


この業界に入って約1年がたった。それでも新人と言われるのはまだ未成年だからか。続々と年上の後輩がシリウスにも入ってくる。

芸能界と同じく、業界歴と成績がものを言う世界だ。結構、わたしはシリウスで自由に行動出来るようになっている。


「じゃあ、朱鳥またすぐ戻ってくるから待ってて。入店三ヶ月目のシンを付けるから!」


シンよろしく!と私は肩を叩いてから別のボックス席に向かう。
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