男装ホスト★
「あ、そうです。内勤の采配をしてもらおうと…司さんに恭ちゃんという方を当たれと言われまして」
今にも口から心臓が出そうだ。
「あ!貴方が深雪にハンティングされたっていう新人さんかしら!?私が恭ちゃんこと内田恭介よ!!」
え…。えええ!?
「よ・ろ・し・く♡」
ぎゅうっと恐ろしい程の力で手を握られた。
「あら、あなた…」
恭ちゃんが手を緩めた。た、助かった…手が砕けるかと思った…「ひい!ナンスカ!?」
恭ちゃんがじっと私を見ている。そして暖かい笑顔で微笑んだ。
「…なるほど。訳ありってことね♪私に協力出来ることならなんでもするわ♪遠慮なく言ってちょうだい♪」
「あ、はい…ん?」
んんんん!?それって。まさか。
「…わかりますか」
「当然じゃない♪私は恭ちゃんよ?」
恐るべし恭ちゃん。納得してしまった。
「それと」
恭ちゃんがこっそり私に耳打ちした。
「…もうちょっと眉を太く描きなさいね」
そして恭ちゃんはこっちよ♡と私をグイグイ引っ張って行った。