男装ホスト★


「…アイツとは飲めない」

ポツリと言った俺様。

寂しそうだった。


その横顔を思わず私は見つめてしまった。

なんて悲しそうなんだろう。

…こんな表情はみたことない……。いつも自信に溢れてて。自然と人を集める。それなのに今は薄暗いバーに埋もれそうな感じだ。

「…」

何となく声をかけにくくなって、どうしようかと思った時、夏さんが戻ってきた。

「ごめん、ごめん、こっちの冷蔵庫になくってさ……どうかした?」
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