男装ホスト★
2人の間に流れる妙な雰囲気に気づいた夏さん。首を彼は傾げた。
「いえ、それよりわざわざありがとうございます」
「いいのいいの、気にしないで。ついでに我が愛しの娘にも会ってきたから」
夏さんが嬉しそうに言った。
「え、お子さんいらっしゃるんですか!」
俺様とあんまり変わらない歳に見えるのに。もうすでにパパ。こんなカッコいいパパがいたら自慢できるだろうなぁ。ウチの野郎とは違って…。
「うん、今2歳」
夏さんが私の分を作りながら頷いた。
「じゃあ、そろそろしゃべり始めたところじゃないですか?」
「そう。でもまだパパって言ってくれないんだ…嫌われてるのかな!?」
グイッと私に泣きそうな顔で迫る夏さん。近い…。
「そんなことないと思いますよ、まだ2歳じゃないですか」
「そっか~だよねぇ~うんうん、安心した」
僕は嫌われてない!!と言いながら、スッと私にグラスを差し出した。
「どうぞ」
「何が入ってるんですか?」