男装ホスト★
「…」
「…」
朱鳥が目を瞑って何かを考え始めた。こういうときは話しかけてはイケない。私はこれまでの経験でそれを知っている。
沈黙が落ちる。
なんだかいたたまれない…。
暫くして朱鳥は決意したように口を開いて、まるで決定事項のように私に宣言した。
「…そうね…じゃあ、私が今夜そのホストクラブに行こうじゃないの。色々、ゆうきの事情もあるかもしれないからまずは偵察するわ。場合によっては容赦しないから」
…え、えええ!!?
朱鳥はホラ、早く支度をする!!と言って私を追い立てた。どうやら同伴するつもりらしい。