光の少女Ⅲ【合成獣編】
「お前ら、神族だろ?こいつに危害を加える必要はないんじゃないか?」
後ろから花音を抱えているのは風夜のようで、花音が振り返ってみると、また入れ代わっているのか不機嫌そうな表情をしていた。
「お前っ、魔族かっ!?」
「だったら、何だ?」
「この場で・・・」
「お待ちください!」
若い男が風夜に剣を向けた時、声と共に現れたのは、神蘭、封魔、龍牙、鈴麗、白夜の五人だった。
現れた五人は、そのまま膝をつき、頭を下げる。
その五人を見て、真ん中にいた少女が顔を綻ばせた。
「神蘭、皆も久し振りね」
「聖羅様も、お元気そうでなによりです」
神蘭がそう返すと、それまで黙っていた方の男が口を開いた。
「お前達、一体何のつもりだ?」
「何のつもりとは?」
「その少女はともかく、そっちの男からは魔族の気配がするわ。闘神であるあなた達が魔族を庇うと?それも、神界軍総長、副総長の息子である封魔、あなたまで・・・」
聞き返した鈴麗に、もう一人の女性が言い、封魔を見た。