光の少女Ⅲ【合成獣編】
第3章 過去の記憶
1
「ここは?」
吸い込まれた四人を追って、飛び込んだ先で花音は辺りを見回す。
そこは元大臣が作り出した空間でも、その前にいた城の中でもなく、森の中のようだった。
「どうなってるんだ?」
「私達、いつの間に外に来ちゃったの?」
その時、空夜と風華の声が聞こえてくる。
花音が二人の方を見ると、その後ろには二人の風夜の姿もあった。
「・・・ここ、国境の森にも見えるけど」
「そうだな。・・・だが、ここは・・・」
《風夜》が何かを言いかけた時、二人の少年が走ってくるのが見えた。
(えっ?)
走ってきた少年達は花音達に気付かないどころか、すり抜けていく。
『父上!母上!』
そう叫ぶ少年達の前には、年齢差のある男女が立っていた。男性は、四十代、女性は二十代に見える。
その時、風夜と空夜が目を見開いたのがわかった。
「あの人は!?」
「知ってるの?」
「ああ。城の肖像画で見たことがある」
「えっ?」
「確か、八代目の王だ。唯一、王妃に関しての資料が何も残っていない王でもある」
「・・・なるほどな」
空夜が言った後、《風夜》がそう呟いた。
「ここは?」
吸い込まれた四人を追って、飛び込んだ先で花音は辺りを見回す。
そこは元大臣が作り出した空間でも、その前にいた城の中でもなく、森の中のようだった。
「どうなってるんだ?」
「私達、いつの間に外に来ちゃったの?」
その時、空夜と風華の声が聞こえてくる。
花音が二人の方を見ると、その後ろには二人の風夜の姿もあった。
「・・・ここ、国境の森にも見えるけど」
「そうだな。・・・だが、ここは・・・」
《風夜》が何かを言いかけた時、二人の少年が走ってくるのが見えた。
(えっ?)
走ってきた少年達は花音達に気付かないどころか、すり抜けていく。
『父上!母上!』
そう叫ぶ少年達の前には、年齢差のある男女が立っていた。男性は、四十代、女性は二十代に見える。
その時、風夜と空夜が目を見開いたのがわかった。
「あの人は!?」
「知ってるの?」
「ああ。城の肖像画で見たことがある」
「えっ?」
「確か、八代目の王だ。唯一、王妃に関しての資料が何も残っていない王でもある」
「・・・なるほどな」
空夜が言った後、《風夜》がそう呟いた。