光の少女Ⅲ【合成獣編】
「な、何?」
「・・・とにかく、ここを出てみましょう」
神麗に言われ、花音達が城の外に出ると、夜天が上空を指した。
「おい、あれ!」
「!!」
見ると、軍の施設の辺りから様々な姿をしたものが次々と飛び立っては、空間の裂け目へと入っていく。
「・・・あれって、まさか・・・」
「キメラ・・・!?」
「まだあんなにいたのかよ?」
それを見て、蒼牙、紅牙、黄牙がそう声を上げるのが聞こえた。
「でも。あいつら、一体何処に行くつもりなんだ?」
「・・・!!まさか、神界を攻めるのに!」
神麗が呟いたのに、沙羅が頷く。
「そうね。窮姫達も、そのつもりで何度も実験をしていたのでしょうし」
「おい!神界に確認しろ!」
「は、はい!」
二人の会話を聞いた男が部下に言う。
頷いた部下は、花音達から少し離れると、連絡を取り始めたようだった。
少しして、その部下の表情が変わったかと思うと、通信を繋いだままリーダー格の男に何かを伝える。
その男の表情も変わったかと思うと、部下にかわって何か話をしたあと、花音達の方を見た。