光の少女Ⅲ【合成獣編】
「つまり、あなたは今の力じゃ、充分じゃないと思ってるのね」

「・・・はい。それに宝珠は、借り物なんです。本来の持ち主は、私の弟なので・・・」


神麗に返して、花音は俯く。

力が目覚める前も目覚めた後も、必ず誰かに助けられ、守られている。

今は光輝が貸してくれた宝珠の力がある為、少しは役にたてるかもしれないが、返してしまえば、他の仲間達に比べて経験が浅い分、足を引っ張ることになるかもしれない。

そのようなことには、なりたくなかった。


「私、もっと強くなりたいんです!もっと皆の役にたてるように・・・、皆を助けられるように・・・」

「そう、・・・なら、武器とかどう?」

「えっ?」

「こう見えても私、武器の扱いには詳しいし、作ることも出来るのよ」

「でも、私、武器なんて扱ったことないし、何なら使えるか」

「それなら、心配いらないわ」


そう言って、神麗は片目を瞑ってみせた。

「さぁ、入って」


神麗の部屋にあった隠し扉から入ると、武器が沢山置いてあり、訓練も出来るような広い部屋があった。


「これって、全部、神麗さんが?」

「そうよ。・・・そうねぇ、とりあえず・・・」


呟いて、部屋の中を物色し始める。少しして、彼女は花音の前に剣、短剣、槍、投擲用のナイフ、弓、銃を並べた。


「さぁ、とりあえず一通り触って、使ってみましょうか」


言われて、花音は恐る恐る手を伸ばした。


「うーん、一番扱えるとしたら、弓みたいね」


接近用の武器には振り回され、銃やナイフは的に当てるどころか、違う場所に弾やナイフが飛んでいくばかりの花音を見て、神麗が言う。


「まぁ、弓にしても実戦でつかうなら、練習が必要みたいだけど」

「うぅっ・・・」

「とにかく、今のこれではあなたにとって大きいのかもしれないし、どうせならあなた専用に作り直しましょうか」

「えっ?」

「ふふ、とっておきのを作ってあげる。二日後には渡すから、楽しみにしていてね」


そう言うと、神麗は花音に部屋から出ていくように言い、部屋にこもってしまった。
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