光の少女Ⅲ【合成獣編】

二日後、神麗は最初に見た時よりも、だいぶ小さくなった弓を手に出てきた。


「はい。出来たわ」

「ありがとうございます。それで、えっと・・・」


渡されたのが弓だけだったことに花音は首を傾げた。


「矢は?」

「矢は、あなたが自分で作るのよ。あなたの力でね」

「私の力?」

「そう、つまり光の矢ね。あなたの力が続く限り、連射可能よ。それから」


言いながら、神麗が弓についている三つの水晶を指す。


「この中に他の属性を一時的に入れておくことが出来るの。あなたのお友達に力を分けてもらえば、その力の効果がある間はその属性の矢が打てるってわけ・・・」

「す、すごい・・・」


なんてことなさそうに神麗は言ったが、そのような細工までしてもらえるとは思ってなくて、花音はそう呟いた。


「とは言っても、その弓を使いこなせなければ意味がないわ。まずは、基本的なことから始めましょうか」

「はい!」


神麗の言葉に、花音は大きく頷いた。
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