光の少女Ⅲ【合成獣編】

沙羅達と話した数時間後。

花音達はこの世界に来た時に使ったゲートの前に来ていた。


「これを使えば、花音達がいた世界に行けるのか?」

「うん。そうだよ」


朔耶に聞かれて、花音は頷いた。


「本当についてくるのか?」


最終確認のつもりなのか、風夜が問い掛ける。


「ああ!もう決めたんだからな!」

「そうそう!僕達、何を言ってもついていくから」


紅牙と蒼牙の言葉に、風夜は諦めたようだった。

ゲートを通り抜けると、そこはまた森の中だった。


「ねえねえ、本当に花音達の世界に来れたの?」

「うん。森の中だからわかりにくいけど、私達の世界だと思うよ」

「なあ、二人の仲間ってどんな奴等?」

「僕達も仲良くなれるかな?」


瑠璃に続いて、次々と口を開く紅牙と蒼牙に苦笑する。


「まあ、受け入れてくれるとは思うけど・・・」

「ここであいつらのことをあれこれ話すよりは、実際に会った方がいいだろ?何せ、人数が人数だからな」

「そんなに大勢なのか?」

「成りゆきでね。・・・とにかく、先ずはこの森を出ようか」

「待って!」


声を掛けて、花音が歩きだそうとした時、蒼牙が言った。
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