光の少女Ⅲ【合成獣編】
「もう行け。それを持ってな。・・・そして、もう一度、自分達のしていることを考えてみるんだな」
「・・・・・・」
「・・・それでも、本当に自分達のしていることが正しいと思うなら、勝手にやってろ。ただ・・・」
まだ立ち上がっていなかった火焔に、風夜が剣先を突き付ける。
それに、花音は思わず目を見開いた。
「・・・もし奴等の言うことを信じ、これ以上の醜態を晒すなら、その命、なくなると思え」
「・・・へぇ、親友に対して、随分な態度じゃないか」
「親友ね。・・・誰のことだか、わからないな。いたような気もするが、・・・思い当たる奴はいない」
「・・・っ・・・」
そう返すと、剣を退けた風夜は火焔に背を向け、花音達からも離れるように歩いて行ってしまった。