光の少女Ⅲ【合成獣編】
2
暫くして瑠璃が戻ってきてから、花音達は合成実験が行われているという研究所まで来ていた。
「こっち、こっち!」
一度中を調べてきたという瑠璃が、花音達を案内するように飛んでいく。
「それで、他の人達が捕まっている牢は何処にあるんだ?」
「この先にある大広間の先だよ」
走りながら問い掛ける朔耶に、紅牙が答える。
「・・・にしても、妙だな」
「んー、そうねぇ」
「何か気にかかるの?」
花音の隣にいた風夜と沙羅に聞き返す。
「ここまでが、順調すぎるんだよ」
「ええ、向こうにとって、私達は侵入者。何も妨害がないのは、おかしいと思ってね」
それを聞き、花音は前を走る朔耶と紅牙、蒼牙へと視線を移す。
彼等の先には、大きな扉があるのが見えた。
扉を開くと、そこが大広間だったらしく、広い空間が広がっていた。
中に入ると、部屋の中心に巨大な檻が置かれていて、その中から不気味な唸り声が聞こえてくる。
「何?この声・・・」
「ようこそ。招かれざるお客さん達」
花音が呟いた時、巨大な檻の後ろから一人の男が出てきた。
「あいつだ!あいつが皆を・・・!」
「皆を、・・・黄兄さん達を返して!」
「ん?・・・なるほど。お前達の仕業か、O-16、R-17。逃げ出しただけでなく、部外者を連れてくるとは、悪い子達だ」
声を上げた紅牙と蒼牙に、男はそう返し、懐から何かのスイッチのようなものを取り出した。
暫くして瑠璃が戻ってきてから、花音達は合成実験が行われているという研究所まで来ていた。
「こっち、こっち!」
一度中を調べてきたという瑠璃が、花音達を案内するように飛んでいく。
「それで、他の人達が捕まっている牢は何処にあるんだ?」
「この先にある大広間の先だよ」
走りながら問い掛ける朔耶に、紅牙が答える。
「・・・にしても、妙だな」
「んー、そうねぇ」
「何か気にかかるの?」
花音の隣にいた風夜と沙羅に聞き返す。
「ここまでが、順調すぎるんだよ」
「ええ、向こうにとって、私達は侵入者。何も妨害がないのは、おかしいと思ってね」
それを聞き、花音は前を走る朔耶と紅牙、蒼牙へと視線を移す。
彼等の先には、大きな扉があるのが見えた。
扉を開くと、そこが大広間だったらしく、広い空間が広がっていた。
中に入ると、部屋の中心に巨大な檻が置かれていて、その中から不気味な唸り声が聞こえてくる。
「何?この声・・・」
「ようこそ。招かれざるお客さん達」
花音が呟いた時、巨大な檻の後ろから一人の男が出てきた。
「あいつだ!あいつが皆を・・・!」
「皆を、・・・黄兄さん達を返して!」
「ん?・・・なるほど。お前達の仕業か、O-16、R-17。逃げ出しただけでなく、部外者を連れてくるとは、悪い子達だ」
声を上げた紅牙と蒼牙に、男はそう返し、懐から何かのスイッチのようなものを取り出した。