光の少女Ⅲ【合成獣編】

「へっ・・・?」

「駄目だよ。まだ辛いんでしょ?・・・どうしてもというなら、力だけ借りていくよ」


目を見開いている火焔に、花音は弓に付いている珠の部分を指した。


「ここに火焔くんの力を入れてくれれば、私にも火の矢が使えるの」


花音が言うと、火焔は一つ息を吐いて、そこに手を翳す。

数秒後、火焔が手を退かすと、珠は炎のように紅くなっていた。


「・・・これでいいのか?」

「うん、ありがとう。それじゃ、行ってくるね」


花音はそう言い、駆け出した。
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