光の少女Ⅲ【合成獣編】
「!!」
「ふん、何をしようとしたのかはわからんが、変な真似はするなよ」
言って、転がっていった水晶に068が足を振り下ろす。
「あっ!」
踏みつけられ砕けてしまった水晶に、思わず声を上げる。
「さあ、続きをしようか」
粉々になった水晶から興味をなくしたように足を退け、068が笑う。
そんな彼をどうすれば倒せるかわからなかった。
「・・・はあ、はあ・・・」
「・・・っ、大丈夫?」
「・・・ああ、花音の方こそ・・・」
どの位時間が経ったのか。
傷を負わせても、すぐに治してしまう068に、花音と風夜は苦戦していた。
(このまま長引けば、こっちが不利。でも、一体どうすれば・・・?)
何度も能力を使って、二人共消耗しているし、火焔から借りた力も少なくなったのか、珠の光が弱くなっている。
水晶を壊され、神蘭達に助けを求めることも出来ない。
どうすればいいか考えていると、風夜の声が聞こえた。
「花音!」
「!!」
その声に我に返ると、068が此方へ向かってきていた。