光の少女Ⅲ【合成獣編】



「ふん。今度は何を始めるのかと思えば・・・」


068を撹乱するように動く朔耶達を、068は冷たい目で見る。


「ちょこまか、ちょこまかと、目障りだ!」


叫んで、068は朔耶達に向かって、攻撃し始める。

それでも、蒼牙が言っていたように、スピードでは彼等の方が上らしく、068の攻撃は彼等をかすることもなかった。


「このっ・・・」


幾ら撃っても当たらないことに苛つき、躍起になっているのか、風夜達を気にする様子はない。


「・・・行くぞ」

「ああ」



その時、準備が出来たのか、風夜と火焔の声がする。

先に動いたのは、火焔だった。

「はああっ!」


飛び上がり。068に向かって、火球を放つ。

それに気付いた朔耶達はその場から退いたが、気付くのが遅れた068には命中する。


「だから、無駄だと・・・!」


負った火傷を治そうとした068に、火焔は追撃をかける。


「治療する隙をつくらないつもりか?だが」


068はそう言うと、紙一重で避わした火焔の腕を掴み、彼を投げ飛ばすと、その間に傷を治してしまった。
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