光の少女Ⅲ【合成獣編】
「いい加減諦めたら、どうだ?何度やっても結果は・・・」
「いや、まだわからないぞ」
「何?」
「今の火焔とのやり取りの間に、お前は俺の術中に入った。・・・本当に結果が変わらないか、どうか、これを受けてから判断するんだな!」
「ふん、いいだろう。何をするつもりかは知らんが、結果が変わることはない」
言葉と共に、068の身体を薄い膜のようなものが包む。
それと同時に、068の周囲で風が渦を巻き、068を閉じ込めた。
その中で風の刃が068の身体を傷付けるが、それも直ぐに治されていく。
「火焔!」
「ああ!」
風夜がそれとは別の風の渦を叩きつけ、渦に向けて火焔も火の渦を放つ。
二つの渦は合わさりあって、巨大な渦になり、068の身体をのみ込んだ。
「やった!」
「ったく、やっとかよ!」
紅牙と蒼牙が声を上げたが、風夜と火焔はまだ力を放出したまま、先を見ている。
「いや、まだだ」
風夜がそう返してきた時、二人の力とは別の力が膨れあがるのを感じた。
「私が優れているのが、再生能力だけだと思うなよ!」
言葉と共に、068から膨大なエネルギーが放たれ、火と風の渦を押し戻してくる。
「「はあああっ!!」
「うおおおおっ!」
二つの力が激しくせめぎあう。
その時、火焔のポケットが光を放った。