光の少女Ⅲ【合成獣編】


「!!」


それが気になったのか、火焔が一度力を使うのを止める。


「っ!おいっ!」

「ちょっと待ってくれ」


急に抜けられた風夜がそれを咎めるような声を上げたが、火焔はそう返して、光が出ているポケットに手を入れる。

でてきたのは、紅い光をはなっている宝珠だった。


「これは・・・。・・・そうか。こういうことだったのか」

「火焔くん?どうしたの?」


宝珠を手に何かを呟いていた火焔を不思議に思って、火焔は声を掛けた。


「ああ。それは・・・」

「くっ・・・!火焔!」


答えようとした火焔を遮るように、風夜の切羽詰まった声がする。


「・・・悪い。花音、話は後でいいな」

「うん」


再び能力を使い始めた火焔に合わせるように、宝珠の光が強まる。


「何っ!?ぐあああっ!!」


宝珠の力を受けて強まった火焔の炎は、風夜の風を受けて、更に威力を増す。

威力を増した炎は、068の力を一気に押し返し、068を包んでいた風の渦とも同化して、燃え上がった。
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