光の少女Ⅲ【合成獣編】
「・・・やっと終わったか」
威力を増した炎に焼きつくされたのか、068の姿がなくなっているのを見て、風夜が息をつく。
「・・・そうだな」
それに火焔はそう返したが、視線は手に持っている宝珠へ向けられていた。
「?・・・さっきも気にしていたけど、宝珠がどうかしたの?」
「ああ。・・・此処に来る前まで光が失われてくすんだ色をしていたのに、今は元に戻ってるから、ちょっと気になってな」
「なあ、いつまでこんなところにいるんだよ?早く帰ろうぜ」
「もう、僕、お腹ペコペコだよ」
火焔と話していると、紅牙と蒼牙の痺れを切らせたような声が聞こえてくる。
「ったく、お前等は・・・」
「まあ、結構時間が掛かったからな」
それに黄牙が呆れたように言い、朔耶が苦笑し、花音もまた笑った。